とても便利なワゴンタクシーや車椅子用タクシーとは
監修・著者 株式会社しごとウェブ佐藤哲津斗
タクシー運転手のお仕事は、一般的に利用されている様式だけではありません。現在はニーズに応えて、さまざまな形態で運営がされています。中には将来に向けて、これまで以上に需要が高まりそうなものも。ここでは一般の営業車輌とは違う、2つの様式のタクシーについてご紹介します。
大人数に対応できるワゴンタクシー
ワゴンタクシーは、大型の車種をタクシーとして利用しています。定員は車種によって5名から9名と幅広く、家族で移動するのにはとても便利なタクシーです。一般的には、結婚式の送迎など冠婚葬祭にあわせて利用されることが多いようです。最近では、小規模団体の観光にも多く利用される傾向にあります。長時間の移動をゆったりした空間で過ごしたい利用者や、移動中に複数人で会議をしたいビジネスマンにも需要があります。一般タクシーに比べてラゲッジスペースも広く、座席にも余裕があります。そのため、ゴルフや空港からの送迎など、荷物の多い移動にも利用されます。
車椅子ユーザーがそのまま乗れる
車椅子用のタクシーも、自宅介護者の増加に伴って利用者が増えています。
一般的には、小型車や普通車の後方ドアからスロープを降ろし、車いすのまま乗車できるタイプが広く利用されています。車椅子を固定するベルトで留めた後、シートベルトもできるので安心です。固定ベルトは、手動と電動の二種類があります。
スロープタイプ以外にも、後方もしくはサイドにリフトを付けたタイプもあります。電動で昇降するリフトは、高齢の車椅子利用者など力の無い人でも自身の力で乗ることができるため便利です。最近では、軽自動車をベースにサイドリフトを付けたタクシーも増えています。
車椅子タクシーの大型タイプも
車椅子で利用できるタクシーには、大型のものもあります。ベースはハイエースやキャラバンで、基本的にリフトを付けたものが主流です。介護に通じたスタッフを同乗させるものもあり、これらは福祉タクシーや介護タクシーとも呼ばれます。
車椅子が複数乗車できることに加えて普通座席もあるので、同乗者の制限も2人から5人と幅広く対応でき安心です。
ストレッチャーをそのまま乗せることができるものもあり、個人では対応の難しい日常生活での移動には特に重宝されます。
需要に合わせた運営
個人タクシーなどは、さまざまなニーズを拾い上げて独自のサービスに反映しています。
同じように、一定のニーズが見込めればタクシーのかたちそのものを変化させて運営するのも1つの手法です。一般よりも高い料金設定で利用者を呼び込むことができれば、初期コストも補てんすることができます。
誰かの役に立つことであれば社会に利益を還元する意味でも価値があるので、これからさらに多様化する可能性もあります。