タクシー会社に入社後の社内研修の内容について
監修・著者 株式会社しごとウェブ佐藤哲津斗
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具体的な研修とタクシーの仕事
どんな会社でも入社すればしばらくは研修期間ということになり、その間に仕事上のさまざまな知識や技術を身に着けていくものです。タクシー会社にも研修があり、タクシードライバーとして必要な資格の取得や接客方法などを学んでいきます。研修の期間や内容はそのタクシー会社によって多少の違いがありますが、基本的にはどのような内容の研修を受けることになるのでしょうか。
普通自動車二種免許を取得
タクシードライバーになるためには、必ず普通自動車二種免許を取得していなければなりません。この免許がないと、そもそもタクシードライバーとして活動ができないので、取得をしていない場合はまず取得のための準備に取り掛かります。普通自動車二種免許は、合宿と通学の違いはあるものの、長くても10日間ほどで実務の研修を終えることができるでしょう。その上で、学科試験を各地域の免許センターで受験をし、合格すれば免許を取得することができます。ただ免許の取得はいわば研修の前提のようなものなので、タクシー会社それぞれの研修は免許取得後に実施されるというのが通例です。
地理を覚える
タクシードライバーは道を覚えていなければ務まりません。そのため地理試験と呼ばれる特別なテストを受けて、合格しなければなりません。多くのタクシー会社ではこの地理試験に向けてのサポートをしてくれます。地理試験は難関で聞こえる試験でもあり、受験の前には試験対策をすることが常です。研修では地理試験の内容について学んだり、合格するための勉強方法を習得したりします。タクシー会社によっては、難関の地理試験を一発で合格させるために独自に研修スタッフを配置するなどして、研修者の勉強をサポートしてくれます。
座学の研修について
タクシー会社の研修には座学と実技の二種類があります。座学研修においては、たとえば道路交通法の確認や事故防止に関する研修などが実施されます。タクシードライバーは一般のドライバーとは違った法令が適用されることもあるので、そういった特別な法令に関する研修もしっかりと受ける必要があるでしょう。また、タクシードライバーもサービス業の一つなので、接客や接遇などといった顧客対応の研修を受けることが一般的です。そのほかにも無線の使い方や料金メーターの見方などといった機器についての説明を受けたり、マナー講習を受講したりとその内容は多岐にわたるので、遅れずにしっかりとついていきましょう。
実務研修もある
自動車教習所で教官の指導のもと公道を走ったように、タクシー会社の研修では先輩の指導員の同乗のもと、実際に現場をタクシーで走って業務の確認や顧客への対応などを学びます。こうした実務研修を通して、実際に現場で走る道を覚えたり、料金の精算の仕方を学習したりするのですまた、タクシーでは無線を使って営業をすることもあるため、無線の使い方なども実務研修によって学んでいくことになるでしょう。それだけでなく、たとえばタクシーの日常点検であったり、終了時の洗車の仕方だったり研修を通して教えられます。パンク時のタイヤ交換の仕方や非常無線の使い方なども実務研修における大切な内容の一つです。