タクシーの仕事は運転が苦手な人でも大丈夫か
監修・著者 株式会社しごとウェブ佐藤哲津斗
車の運転をするのがタクシードライバー。運転が得意でないという人はなかなか手の出しづらい職業かもしれません。しかし運転が苦手だからといって、必ずしもタクシードライバーとしての適性がないというわけではありません。たとえ運転が苦手でも、それだけであきらめずに一歩を踏み出してみましょう。
苦手を克服しようとする姿勢が大切
一流のタクシードライバーというのは、運転技術も優れているものです。しかしどれほど優秀なタクシードライバーであったとしても、最初からすべてをうまくこなせたというわけではありません。運転が得意だからタクシードライバーを始めたという人もいますが、タクシーの運転手には一般の運転手とは違った技術なども必要とされ、必ずしも運転の技術力があるということがドライバーの条件というわけではないのです。運転が苦手であってもタクシードライバーになることはもちろん可能ですし、タクシー会社の研修や自動車教習所などで運転技術は向上させることもできます。どんな仕事にも共通して言えますが、たとえできないことがあってもそうした苦手を克服しようとする姿勢が大切なのです。
経験を積んでいけば克服できる
自動車の運転は慣れが大切です。免許を取得した後にしばらく運転していないと、運転の仕方や勘のようなものを忘れてしまうことも良くあります。タクシードライバーとして現場に出れば、嫌でも運転をしなければならなくなります。そうしたドライバーとしての業務を通じて、運転の技術はいくらでも向上させることが可能です。運転が得意だと思っている人は、業務中にはその意識が薄れてしまいがちですが、むしろ運転が苦手だという自覚があるからこそ、実際に現場に出ている時も自分の技術を向上させようという意識が生まれます。そうした意識をもって日々の仕事に従事すれば、おのずと苦手は克服されていくものです。
運転ばかりがタクシードライバーの仕事ではない
タクシードライバーは接客がメインの仕事でもあります。もちろん運転の技術が上手であれば、それが顧客へのサービスの一つにもなるでしょう。運転が下手なタクシーよりも、運転が上手なタクシーの方が顧客の満足度が高いことも事実です。しかしそればかりがタクシードライバーとしての仕事ではありません。顧客から目的地を聞いて、的確な道順でそこまで行けるかどうかや、基本的な接客サービスができるかなどといったこともタクシードライバーとして必要な資質です。運転が得意なドライバーであっても、接客がうまくできなれば顧客の満足度は下がってしまいます。もし運転が苦手なのであれば、運転とは違った技術で勝負してみるのも良いでしょう。
研修を通して克服しよう
タクシー会社によっては研修が充実していることも良くあります。研修では運転適性検査などを通して技術の向上をはかることができます。実際に先輩の運転手の同乗のもと、現場に出て運転することもあるので、そうした機会を利用して運転技術を身に着けていきましょう。またタクシー会社はペーパードライバーであっても採用してくれますが、運転に慣れていないとタクシードライバーになるにしても不安が大きいものです。自動車教習所にはペーパードライバー教習を実施しているところもあるので、是非ともそうした機関を利用して苦手を克服してみましょう。