タクシー運転手の平均年齢と勤続年数
監修・著者 株式会社しごとウェブ佐藤哲津斗
実際のタクシー運転手の状況
転職を検討している人の中には、年齢を理由に、就職希望先の選択に頭を悩ませていると言う人もいるかもしれません。世の中には、さまざまな業界や職業がありますが、身近でありながら、意外とその業界の実情が詳しく知られていない、タクシー業界の運転手の職について、今回、ご紹介します。
業界で実際の平均年齢とは?
30代の社員が多いという企業もある中、タクシー運転手の平均年齢は、およそ57歳となっています。この数字は、全国的に見る平均であるため、地域により多少の違いはありますが、一番平均年齢が若い都道府県でも、50代となっているため、他の業界や職種に比べて、年齢層が高い業界であることには間違いありません。
かつて、1970年代の日本では55歳に定年退職を向かえる時代だったこともありました。また、つい数年前までは、60歳で定年を迎えることが一般的でもありました。このような、年齢に係る、かつての勤務状況を考えると、平均年齢が57歳という事実は、年齢を重ねても仕事をし続けたいと考えている人にとって、期待が持てる話と言えるでしょう。
リアルな勤続年数とは
タクシー運転手の、全国における平均勤続年数は、平均で、8.8年となっています。
年齢が増せば増すほど、転職活動を繰り返し行うことが負担に感じるようになったと言う人もいるでしょう。また、タクシー業界が未経験の人にとっては、未知の世界であるため、仕事の環境などに不安を覚える人もいるかもしれません。
しかし、50歳以上の人でも多くの人が現役で働いているという現状、また、平均年齢が高いにもかかわらず、8年以上という長い期間を働き続けている人が多くいるという現実の数字は、職場環境の良さの表れということもできるでしょう。
タクシー運転手への転職の道
タクシー業界で働く人の年齢が比較的高い理由には、業界への就職口の門が広いことが挙げられます。多くの会社では、ドライバーの年齢制限が高く、定年後も雇用の継続を提示して安心して働くことができる体制を用意しています。
また、タクシー業界やドライバーとしての経験が無くても受け入れてくれる上、難しい資格を持っていなくても志望することが可能という点も理由といえるでしょう。タクシーの運転手になるためには、普通第二種免許が必要となっていますが、一般的に、この資格は、普通自動車第一種免許を持っている人で、受験資格である3年以上の免許保有期間がある場合、それほど苦労せずに取得できると言われています。年齢だけを理由に、新しい仕事探しに行き詰ってしまっている人にとっては救いの神とも言える業界かもしれません。
転職したくなってくる!?業界の魅力
特に、40代から50代の転職は、年齢を理由に、転職活動がうまく進まないというケースが、現実として多くあります。この世代の人にとって、平均年齢が高く、平均勤務期間が長いタクシー業界は、就職するチャンスの幅が広いという大きなメリットがあります。
また、入社後も同年代の人の中で、安心して仕事を続けることができるという安心感を持ち合わせた、魅力的な業界とも言えるでしょう。タクシードライバーは、お給料が歩合制である場合が多く、やる気があれば、未経験でも収入を増やすことができるチャンスもあります。転職先で悩んでいる人は、年齢・性別でわけ隔てることなく受け入れてくれるタクシー業界への転職を検討してみてはいかがでしょうか。